2021-06-02
コラム
出るDELL出ないDELL
コロナ禍は少なからず僕の仕事にも影響し、昨年3月から仕事は激減。仕方ないので、その場しのぎのつもりで週3日大手通販会社の物流センターでアルバイトを始めた。配達先ごとにカートに商品を仕分けして積み込むデザインとは無縁の仕事だが、思いの外この仕事が気に入ってしまった。箱と箱の隙間に次の箱が思った通りスポッとはまってどんどんカートが埋まってゆくのが実に小気味が良い。体力的にはかなりしんどいが、僕ももう相応の歳、これから段々思うように動けなくなってゆくだろうからここいらで少し体をいじめておくのも良いと思った。立体パズルみたいなことをしながら体力作りもできてお金がもらえるのだから願ったり叶ったりである。実に様々な荷物がある中にDELL社のモニターもある。サイズも様々で、入れ方によってはカートからはみ出すものもある。”出るDELLと出ないDELL”。この語呂合わせが気に入って頭の中で反芻しながら仕事しているうちにまたもや脳内変換機能が作動し、”デルデルとデナイデル”というのがメーテルリンクかグリムかなにかの童話の題名に思えてきた。どんな物語がいいだろう?・・・デルデルとデナイデルは双子の兄弟だが性格は正反対。思ったことはなんでもはっきり言い積極的なデルデル、優しく引っ込み思案で欲しいものがあってもいつも譲ってばかりで損するデナイデル。だがあるときデルデルは自分が自分がと言う性格が災いして友達を泣かせてしまい、かぁさんに叱られてしまう。そして兄弟に最大のピンチ。乱暴で弱いものいじめのガキ大将が転校してくるのだ。兄弟はそれぞれの持ち味を生かしてガキ大将と交渉し、クラスに平和が戻ってくる・・・なかなかいい絵本ができそうではないか!そんなことを考えているうちに過酷な8時間もどうにか楽しく過ぎていくのであった。