2021-10-09
コラム
へのへのもへじと大江戸捜査網
あれは2015年の10月だった。インターネットのニュースに目が止まった。御徒町の駅の公衆トイレに、返り咲いたのち2度目の任期にさしかかった当時の安倍首相を批判する落書きが見つかり、警察がその犯人を全力を上げて探しているというのだ。それを見てやけに腹が立った。落書き犯にではない。サラブレッド首相への忖度から犯人探しに躍起になる警察の”おべっか”が見え隠れするようで薄気味悪かったのである。腹の虫が収まらない僕は、Facebookにその記事のリンクを添えてこう投稿した。「もちろん落書きは褒められたことではない(器物損壊罪にあたる)だけどもしその落書きが”へのへのもへじ”だったとしても警察は同じように騒ぎ立てたでしょうか?首相批判だからではないですか?それっておかしくないですか?ただでさえ内閣の右傾化傾向が国内外で問題視される中、そんな言論統制まがいのことを容認していたら、ますます政府への評価が悪くなるのではないでしょうか?」と。それでも溜飲の下がらない僕は、あろうことか同様の内容を自民党のFacebookページに投稿したのだった。それから何日かして、おそるおそる自民党のページを開いて自分の投稿がどうなったか見てみた。そして我が目を疑った。”70,000”!? そう!70,000もの いいね!がこの僕の投稿についていたのだ!その後その落書き犯についての報道をみたことがない。